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OCDとは?

OCDとは?

OCDの診断

OCDの患者さんは、自分の強迫症状を不合理なものだと自覚している、または、人に知られるのが恥ずかしい、話しても理解してもらえないと思っている人が多いので、症状を隠そうとする傾向があります。そのため、受診の機会を逃してしまうこともあります。

発症年齢は平均して20歳前後ですが、初めて精神科の病院・クリニックにかかった年齢の平均は、30歳前後というデータがあります。つまり、多くの方は、OCD特有の症状を自覚してから病院にかかるまで、長い時間を費やしていることがわかります。

OCDの診断をするとき、医師は次のような質問をします。あなたの現在の状態に当てはまる項目があれば、専門医に相談することをお勧めします。



アメリカ精神医学会による診断基準(DSM-V)では、次のような診断基準を掲げています。

強迫症状が1日に1時間以上かかる。または、生活や社会的な活動において著しい低下がみられる。

強迫的症状に対して過剰であるが、不合理であると患者さん自身が認識したことがある。

子どものOCDでは、強迫症状が不合理の自覚は、診断に適用されない(子どもにおいては自覚がないこともある)。

強迫観念は自分自身の心から生じたものであり、外部から強制されたものではないと患者さん自身が認識している。

頭の中だけで起こる強迫行為も強迫行為として定義する。

OCDと関連する心の病気

OCDとほかの心の病気を併せもつ人もいます。また、OCDの症状によく似た症状がみられるほかの病気もあります。ここでは、そのようなOCDに関連する心の病気についてみていきましょう。

1. うつ病

うつ病のおもな症状には、やる気がでない、気分が落ち込む、食欲がない、夜眠れないなどがあります。OCDの患者さんは、自分では不合理と思っている強迫症状にとらわれた結果、心身ともに疲れ果てて、うつ病を併発する人も少なくありません。

2. パニック症/パニック障害(PD:Panic Disorder)

パニック障害は身体的には異常がないのに、突然心臓がどきどきし、呼吸困難に陥るなどのパニック発作に襲われます。パニック発作が起きやすい場所や状況(電車や密室など)を避けたがるタイプと、そのような特定の場所や状況がないタイプとがあります。OCDの患者さんの1、2割が経験したことがあるという報告があります。

3. 限定性恐怖症

恐怖症の人が恐怖を感じる対象は「犬」や「虫」、「高い所」、エレベーターのような「密閉空間」など特定の場所などあります。これらに過剰な恐怖を感じ、パニック発作を生じることもあります。そのため、これら恐怖を感じるものを避ける傾向にあり、日常生活に支障をきたすこともあります。

4. 社交不安症/社交不安障害(SAD:Social Anxiety Disorder)

社交不安障害は、人前で話すことや人の視線に対して非常に強い恐怖を感じます。OCDの人のなかには社交不安障害を経験する人もいます。

5. 強迫性パーソナリティー障害(OCPD:Obsessive Compulsive Personality Disorder)

強迫性パーソナリティー障害の人は、完全主義で、極端に秩序正しさや厳密さを好み、そのために本人や周囲が悩まされます。ただし、強迫性パーソナリティー障害はOCDと違い、強迫的であることが不合理だという自覚がなく、自分の性格(パーソナリティー)の一部であると感じます。何らかの事情で自分の完璧性や秩序が乱されると、非常に不安になり周囲の人とトラブルになることもあります。強迫性パーソナリティー障害とOCDが合併しているケースは非常にまれです。

6. チック症/チック障害・トゥレット症/トゥレット障害

チック障害とは、突発的に本人の意思とはかかわりがなく、まばたきや咳払いなど連続的な動きが起きてしまうものをいいます。このような症状が音声に現れることもあります。咳払いや意味のない音、ときには「バカ」などの言葉を繰り返し発することもあります。ほとんどのチックは一過性で1年以内に症状はなくなります。トゥレット症候群は、チックの重症なもので、チック症状の種類が多く、1年以上症状が続くこともあります。

子どものOCDの60パーセントが何らかのチック障害を伴っているという報告があります。

7. 摂食障害

摂食障害には、大きく分けて食べることを拒む神経性やせ症(拒食症)と食べることを制御することができない神経性過食症の二つがあります。

女性に発症することが多く、頭では「食べなくてはいけない」「食べ過ぎてしまっている」とわかっているのに、抑制できません。精神的な苦痛が大きい点でもOCDと似ています。併発している人も少なくありません。

8. 醜形恐怖症/身体醜形障害

ほかの人は、「醜い」と感じることがない容姿に対して、本人は過剰に気にし過ぎて、とらわれてしまいます。他人を意識し始める思春期に発症しやすいといわれています。