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OCDコラム

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強迫性障害(OCD)の患者さんは世界に1億人いる


「こんな不合理な強迫観念にとらわれている者は自分だけだろう」と思い込んでいませんか?
たしかにかつては、OCDはまれな病気だと考えられていました。1984年まで、OCD症状の一般人口における有病率は0.05%であるという調査報告が、一番信頼できるものと思われていたのです。

ところが、1984年にアメリカで行われた1万8000人を対象にした調査では、OCD症状をもつ人の率は2.5%でした。その後にヨーロッパやアジア、北米、オセアニアなど世界中で行われた調査においても、有病率はだいたい2~3%前後でした。

どうしてこのような結果になったかというと、かつての調査は重症の入院患者のみを対象にしており、入院するほどではないけれどもOCD症状をもって悩んでいる人たちの数を含めることができなかったためとされています。
いま、世界の人口は約64億人。ほぼ2%がかかる病気だとすると、最低でも1億2800万人は患者がいる計算になります。図は1994年の調査を元にしたものですが、これ見てもわかるように、OCDの患者は世界中にいるのです。
国別に見ると、台湾の有病率が低いですね。実は、台湾では精神疾患自体の有病率が低く、1962年に原住民を対象に行われた精神疾患に関する疫学調査では、OCD(当時は強迫神経症と呼ばれていました)の症例は1例もなかったと報告されています。

このことから、OCDはアメリカや日本など、高度に発達した文明社会に多いという説を唱える研究者もいます。

いずれにせよ、OCDは特別な病気ではありません。50人に1人の高率で、誰にでもかかる可能性がある病気なのです。そして、適切な治療によって症状が改善する可能性は非常に高いのです。
誰にも相談できず悩んでいるという方や家族の方は、勇気を出して専門医に相談してみましょう。
仲間は世界中に1億人もいるんですよ!